ハルピン夜曲

作詞　佐伯孝夫
作曲　山田栄一

夢に見るハルピン
紫の帳を垂れて橇の鈴の音
高く低く響くところ
ペチカ焚いて踊るは幻の雪姫か

春来れば楽しや
松花江氷も解けて歌う漣よ
風に靡く紅いサラファン
花の黒い瞳も懐かしや北の街

憧れのハルピン
緑濃き並木を行けば光る十字架よ
旅の鳥の涙知るや
古き街ハルピン夢の街ハルピン

大日本海洋少年団団歌

作詞　西條八十
作曲　山口保治

神代ながらに日本を
巡る潮の歌聞けば
心も躍る身も踊る
海は御国の護りぞや
いざや立ていざ奮え
海に生き海に死す
我等は海洋少年団

遠く輝く海原に
広き心を学びつつ
猛りて吼ゆる荒波に
強きこの身を鍛うべし
いざ立ていざ立て
海に生き海に死す
我等は海洋少年団

燃ゆる忠誠報国の
若き力の門出船
海国民の誉れをば
挙げよ世界の果てまでも
いざ立ていざ奮え
海に生き海に死す
我等は海洋少年団

大日本傷痍軍人歌

作詞　相馬御風
作曲　海軍軍楽隊

歓呼の波を押し分けて
勇躍門出したる日の
覚悟は今も変わらねど
ああ我惜しや傷付けり

我傷付けりされど見よ
尽忠国に報ぜんと
立てし誓いに今もなお
赤誠勇武の血ぞ燃ゆる

我等その身は傷付けど
死線は既に越えて来ぬ
千難万苦も何のその
心と意気のつわものぞ

畏きかなや大君の
御稜威の下に我等行く
神守りませとのたまうわず
御憐みぞ有難き

元より君の御為に
捧し身なり生きの身の
生きの限りは日の本の
心の花のつわものぞ

前途は遠し皇国の
使命果たさで止むべきか
大和武夫の真心の
一徹何か成さざらん

胸に翳せと賜わりし
輝く徽章に込め給う
大御心を戴きて
勇士の実を顕さん

空の父空の兄

作詞　興田準一
作曲　名倉哲

召されて行った空の父
召されて行った空の兄
翼連ねて飛んで行く
その爆音が闘魂が
今日も僕等を呼んでます
光湧き立つ空の中

召されて行った空の父
召されて行った空の兄
艦傾ける荒波に
羽ばたき水漬く戦闘を
今日も僕等は思います
北や南の海の上

召されて行った空の父
召されて行った空の兄
敵撃滅のその後で
にっこりなさるお姿が
今日も大きく浮かびます
今日も大きく浮かびます

職場の歌

作詞　白鳥省吾
作曲　明本京静


森の小鳥の　囀り聞けば
昇る朝日に　お早うと
心もいそいそ　乙女も嫁も
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

回る機械は　可愛いものよ
海の潮騒　風の音
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

生めよ増やせよ　働く汗に
籠もる真心　玉の汗
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

皆蜜蜂　揃った意気で
稼ぐ工場は　花の薗
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

積んで積まれた　御国の宝
日日毎日　新しく
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

送り出しましょ　日の丸立てて
まめで自慢で　どこまでも
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ

星もちろりと　御空に覗く
愛しこの手を　この胸を
母も花咲く　この丹精
タンセイ　タンセイ　ヨイコラセイ