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昭和14/1939
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作詞 堤一郎
作曲 草笛道夫

吹雪を衝いて幾月ぞ
嬉しや戦地に春が来て
ちらほら咲いた草の花
故郷の山河が懐かしや

その後はお便りしませぬが
父さん御機嫌いかがです
僕等もますます元気にて
長江遥かに来ましたよ

昨日塹壕の転寝に
母さん夢を見ましたよ
持病の腰も治ったと
さすがに嬉しい春の夜

弟よ妹よ達者でか
チャルメラ鳴らす支那の子と
昨日も一日遊んだが
やはり子供は可愛いね

真心込もった毛のジャケット
お蔭で風邪もひかなんだ
遥かな妻よ有難う
僕等は元気で進軍だ
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作詞 佐藤惣之助
作曲 細川潤一

今朝から続く激戦に
いよいよ迫る敵の陣
さらば一挙に破らんと
闇の流れを押し渡り
征くぞ熱血決死隊

敵前渡河に良く慣れし
愛馬よまたも頼むぞと
星も輝く銃剣に
弾丸の流れを突き進む
男命か血飛沫か

ああ暁の風絶えて
勝鬨高く挙げながら
岸の木立に感激の
燃ゆる日の丸打ち仰ぐ
見よや尽忠決死隊
作詞 藤田まさと
作曲 大村能章

ただ一箱と言うけれど
笑うて済ませぬこのバット
東の空を後にして
今前線に進む身の
その手触りの柔らかさ

敵陣抜いたその後で
煙草は無いか持たないか
互いに探るポケット
殴る山野の雨風に
煙草悲しや水浸し

祖国の味がここにある
皆集まれ皆来い
叫ぶ勇士の手の内に
カタカナ文字も懐かしや
ゴールデンバットの青い箱

傷付く戦友に駆け寄って
まず一服と髭の口
この友情に励まされ
昨日も今日もまた明日も
聖戦の野に兵は立つ
作詞 宮本旅人
作曲 宮脇春夫

若いチャイナさん爾来々
黄包車頼むよ一走り
どこでもいいからチャッポロ辺り
下ろしておくれよ盛り場へ

若いチャイナさんいくつだね
明けて今年は二十五か
そろそろ嫁さん貰っていいね
クーニャン出来たか出来ないか

若いチャイナさん元気だね
生まれはどこだい安慶か
故郷にゃ親御がいるのじゃないか
せいぜい大事にしてやりな

若いチャイナさんあれ御覧
ガーデンブリッジの宵の月
お前も故郷が恋しかないか
俺も同じ旅鴉
作詞 野村俊夫
作曲 飯田三郎

風も凍るか塹壕の
夜が冷たい月明かり
故郷じゃ今頃まだ寝ずに
母は繰るだろ糸車

母の優しい歌声に
心誘われ幾百里
野越え山越え遥々と
帰る我が家は山の蔭

逢うていながら幻の
私ゃ話も出来もせず
僕も元気でおりまする
言うて見つめるあの笑顔

子供時代が思われて
風も冴えれば目も冴える
体一つに気を付けて
待ってて下さいお母さん
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